リ ベ ン ジ
「・・・・・・ちょっと英士に似てる・・・」
「しっつれーな!あたしとあの変態を一緒にしないでくれる?」
「もしかしてデートじゃ〜ん?なんて考えた俺の純情を返してくれ」
「あほう」とメル友とかいう感じになったのは結構前、クラスの奴に誰か紹介しろって言ったら自分のいとこを紹介してきた。
こうして真っ向から二人で会うのは初めて。
少しぐらい期待してたって罰は当たらないと思う、話も合うし最近はずっとメールの回数も増えた。そもそも始めはそーゆーつもりでのご紹介だったんだし。
メールじゃ面倒だからと誘ってきたのはカナメの方で、・・・俺は忘れていました。
彼女のクラスメイトのあいつのことを。「どうでもいいから郭の弱点教えてよ!」
「・・・・」英士のばか・・・昔から一緒の郭英士さんは何故かいつも俺の恋路の邪魔をします。何故馬に蹴られないのか不思議なほどに。
とはいえ今回はまだ好きとかゆうわけじゃねーけど、なるもしんないじゃんなぁ!
・・・英士がを好きなのは知ってる。
それこそ気持ち悪いぐらい。だったら協力してやろうかと思わなくもないけど、「あンの変態ぜってー泣かす・・・」
・・・何したんですか英士さん・・・
「えーと・・・まず聞いていい?」
「はいよ」
「は英士が好きなの?」
「ありえねぇ」
「そう?」
「断じて有り得ない。あんな変態」
「そっか・・・」英士がそんなに嫌われるほどアプローチかけてるとは知らなかった。あいつ学校のことなんか殆ど話さねぇし。
・・・しかし英士に落ちない奴っているもんだな、そりゃ人の好みは違うけど。「弱点なぁ〜・・・」
「なんかない?」
「うーん・・・英士いい奴だと思うけど」
「知ってるよ!だからクラスの人は味方になりえないんだから」
「・・・・」
「あ、ごめんちょっと」電話らしく、が携帯を手に席を離れた。
英士の弱点・・・俺が知りたい。
まぁいいや、俺は女より友情な男だから。が戻ってくる前に携帯を手にする。
「そういやこないだ映画の話してたじゃん、あれどうす・・・」
が急に硬直した。
あぁ・・・おでましになったんだな、魔王様が。かわいいボウヤがさらわれるぞ。
振り返ってみれば案の定爽やかな表情の英士が立っている。「よう、遅かったな」
「ちょっと家をでるとき手間取ってね」
「な、な、なんで」
「悪いな、俺は自分が可愛い」
「嘘・・・」
「ふたりで何話してたの?」にこり。
は俺を睨むでもなく英士を見るでもなく、茫然と宙を見ていた。何をしたんだ英士。
まぁにはかわいそうだけど、過去に英士にリベンジ成功したやつなんて見たことないからとっとと諦めてしまうべきだ。あーあ、また誰か紹介してもらお。
・・・郭夢ですよ。
040712
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