い つ も と 違 う 朝


「・・・・・・」

どこだろうと部屋を見回して考える。今まで寝ていた天蓋つきベッドの方が夢だろう。

「・・・あー・・・」

辰巳の匂いがする。顔を伏せても新しいシーツの匂いしかしなかった。
段ボールがいくつか転がっている部屋は昨日とは様子が違って電気系統が置かれている。

「・・・やっと起きたか」
「うんお早う?・・・あ、辰巳の新居か」
「・・・・」

越したばかりで殺風景な部屋はきっとこれからもそう変わらないだろう。寮の部屋より狭い城、きっとこっちの方が辰巳に合う。

「みんなは?」
「とっくに帰った」
「俺も早く新居探そう、この近くに」
「隣とかやめろよ」
「しないよこんな狭いところで暮らせないから」
「家から通うんじゃないのか」
「姉さん出戻ってきてガキが家の中ウロチョロしてんの、耐えらんねェ」
「・・・離婚したのか?」
「自称別居。そのうち帰るだろうけどどうせまた来るしさ」
「子供可愛いじゃないか」
「産まないよ」
「頼まない」
「どうせ親が金出すから家賃はどうでもいいし広くて住みやすい部屋がいいー」
「おい・・・」
「可愛い秀二君が一人暮らしするのに親がふっるい危険そうで汚い部屋許すわけないじゃん」
「一人娘でもあるまいし」
「愛されてるからv探してよー」
「自分で探せ」
「面倒臭い」
「・・・・」
「あぁでも、辰巳がいるならこの部屋でもいいな」
「・・・狭いだろ」
「辰巳がいたらどんな部屋でも広くなるんだよ、今だってこんなに遠い」
「・・・・」

ふざけて中西は手を伸ばす。部屋の入り口に立っている辰巳にはどうやったって手が届きそうにない。
段ボールを避けて辰巳が近付いてきた。開いた箱から本が覗いている。
この部屋に住んでる間に床が落ちるんじゃないだろうかと心配した。もしそうなったら辰巳は俺のところにこれるよう、広くて立派な部屋にしよう。本ごときで床が抜けたら欠陥住宅だけど。
辰巳が中西の手を捕まえて傍に立つ。

「満足か?」
「まあまあね」

手を引き寄せるようにぎゅっと辰巳に抱きついた。起きろ、と背中を軽く叩かれる。

「起きてるー。 ・・・一緒に住んじゃう?」
「住まない」
「家賃諸々全部持つから」
「・・・・・・」
「お前んち金持ってんのに何でそこで揺らぐかな」
「・・・いや、お前なんかと生活したらだらしなくなりそうだから絶対しない」
「めくるめく官能の日々、みたいな?」
「・・・・」
「あ、何か迷ってる迷ってる」
「迷ってない、呆れてる」
「はいはい。あ、俺 風呂広い部屋探そー」
「・・・・・・」

何で、とはあんまり聞きたくない。

 

 


微妙に会話が噛み合ってません。寝起きなんだよ。
誰かかいて下さい、辰中めくるめく官能の日々。

 

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