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※笠井がナチュラルに女の子なので苦手な方はアイシールド並みの速度でブラウザバックプリーズ。cf.012,035

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キスをするのは3回目。目を開けると目の前で三上が優しく笑った。
────どうしてこんなことになったんだっけ?笠井の気持ちを知ってか知らずか、三上の手はカーディガンにかかった。目を逸らさずに見つめ返してきながらも、ゆっくりボタンを外していく。キャミソールの透けるシャツの上から、三上の手が胸に触れた。

 

*

 

部屋に来たい、と笠井が言い出したとき、三上は真剣に考えた。きっと笠井は何も考えてないのだろうとは思うが、三上はそうもいかない。返事をするまでの一瞬にいろんなことに頭を巡らせ、例えば先日の赤のヒモだとか。勉強を教えてほしいと言われたことから始まって、よこしまな思いを含みながらも勉強場所は三上の部屋に決まった。勉強させる気はなかったが。
部屋へ連れてきて落ち着かせて、黙って顔を寄せたら逃げなかった。笠井もようやく気づいたらしい。迷うように目を泳がせている。

「か…片づいて、ますね…」
「まあな」

ネクタイを引きながらキスをする。跳ねた体に愛おしさをも感じながら、いつもより長く唇を押しつけていた。離れると笠井はゆっくり目を開けて、静かに息を吐く。動揺するのを知りながらカーディガンに手を伸ばした。笠井の視線が三上とボタンを行き来する。笠井は何も言わない。言えずにいる間にカーディガンの前を開けてしまい、シャツ越しに胸に触れた。呼吸をした腹の動きが見てとれる。

「先輩…」
「……」
「あ…ああ、あの」
「いい?」
「……あっ!だ、ダメです!」
「なんで」
「だめです…」

真っ赤になってうつむいて、止めるように三上の手に触れた。弾力を確かめるように軽く押すと、体を震わせて反応する。手を引き離した笠井の手に指を絡めて、びくびくする笠井が落ち着くのを待った。

「なんで?」
「……」
「…じゃあ上だけ」
「上…?」
「触っていい?」
「……」

不安気な視線が三上を見る。優しくしてやりたい気持ちと、それに反する衝動が三上の中を巡った。

「……先輩、初めてじゃない、ですよね」

 

*

 

三上が部屋を出ていって、しばらく放心していた笠井はのろのろと服を直した。

(…最悪だあ…)

時計を見ると時間はそんなに経っていなかった。もっと長い時間触れていたように思う。あの日から────笠井だって、考えなかったわけじゃない。覚悟も決めたつもりだ。それなのに、どうして今日だったのだろう。

(下着上下バラバラ…おまけに)

理想があるわけではなかったが、何か違う。三上は怒っているだろうか。一旦は絨毯に座ってノートを開いてみたりもしたが、とてもじゃないがそれどころじゃない。背後のベッドに寄りかかって溜息を吐く。考えてしまうのは、三上の前の彼女のことだ。性格の不一致、と離婚のような理由で別れている。彼女の方が年上だったので今は卒業しているが、笠井も見とれたような美人だった。……胸も、負けていたし。ああ、やだな。来なければよかった。泣きたくなってベッドに伏せる。可愛くないし胸も小さい。部活で肌は焼けてるし化粧は下手くそ。マスカラを気にして必死で涙をこらえる。三上がまだ帰ってこないのが、余計に悲しい。
三上の手があんなに熱いのを初めて知った。シャツも下着も脱がして、触れた乳房との色の違いに驚いた。三上は何も言わずに触れて、そうしながらしたことのないキスをされて、戸惑う笠井を逃がさなかった。その目が少し、怖くて。

(…どうしよう)

 

*

 

部屋に戻るとなんとも扇状的な姿で笠井が眠っていて、あれだけ拒んでおきながら誘うなよと頭を抱える。確かに遅くはなった。笠井が来ていることは誰にも知られていないから、捕まれば逃げられない。 笠井は絨毯に横たわっている。少し触っただけに終わった腿が、目の前にさらけ出されている。せっかく穏便に済ませてきたことがまた頭をもたげ、うんざりしながらも部屋の鍵を閉めた。立っているときは膝が見える程度だが、身動きを取るとスカートが上がった。葛藤は数秒で、何も知らず眠る笠井に土下座してから手を伸ばす。その割にはためらいもせずスカートをめくってしまえば、目に映るのは赤。

(…こないだのヒモ?)

笠井の様子を伺いながら、そっと腰の蝶々結びに手を伸ばす。端を摘んで引っ張ると、案外容易に解けてしまった。が。

(……固結びってありか…?)

思わず顔を覆って嘆いてみるが、そうしたところで事態は何も変わらない。立ち直って笠井を見る。ばれるだろうか。さっきの様子を見るとあまり反応はよくなかった。欲望に負けて太ももに手を乗せる。起きそうにないのを見て、目前でお預けを食らった体に触れようと手を伸ばした。

「くしゅっ!」
「ヒッ!」

笠井のくしゃみに肩を跳ね上げて、三上は思わず辺りを見回す。後ろめたさも手伝って手を引っ込めた。

「……あああああくそッ!」

ベッドから引っ張った布団をそのまま笠井に落とし、三上は部屋を飛び出した。

 

*

 

「…怒ってます?」
「……」

送ると言われて一緒に寮へ。無言の三上にようやく一言訪ねてみれば、別に、とどう考えてもそうは思っていない声で返事が返ってくる。わたしだって悪かったのはわかってるけど。笠井の機嫌も悪くなってくる。ふと違和感に気づいて腰を撫でた。スカート越しの感触に、笠井は三上を見る。何かくすぐったいと思えば、ヒモが腿まで垂れているのだ。

「…三上先輩」
「なんだよ」
「寝てる間に、何かしました?」

ぎょっとして三上は振り返る。その声色は聞いたことがある、藤代へ向けられてた。次にくる言葉も知ってる。

「さ…」

最低。藤代にはどなりつけるが、三上相手のせいか言い澱んだ。口を閉じて三上を睨む。

「…笠井」
「ここでいいです」
「おい」
「ひとりで帰りますから!」

サイッテー!三上に対してこんなことを思ったのは初めてだ。顔が熱くなるのを知りながら、早足で三上から離れる。悔しいので走る気はない。

(なんでこんなパンツ…!)

友人に呪いの念を飛ばした。因みにブラジャーの方はサイズが合わずに友人が着用している。

(……そりゃ、満足させられるような胸じゃないことぐらいわかってるけど!)

だからって!色んな思いがせめぎ合い、笠井は真っ赤な顔で寮へ駆け込んだ。明日からどうすればいいんだろう。

 

*

 

笠井がベッドで枕を濡らしていた頃、三上が考えていたのは以前女の子とつき合っていたときはどういう流れでコトに運んだか、と言うことだった。参考までにと思ったのだが、向こうが年上だったので情けない記憶しかない。別れたときの笠井の顔がちらつく。

(やべ、なんか盛り上がってきた…)

また右手をお供になんてごめんだ。衝動を抑え込んで溜息を吐く。

(ていうか、俺、すっげー好きなんだけど…!)

イケナイ事とか色々したい。とりあえずのハードルは、笠井を攻略することで。時間がかかりそうなことに顔をしかめ、三上はとりあえず携帯を手に取った。

 

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※少し女体です少しエロですすごく三上が気持ち悪いです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ」

顔に飛んだ精液に笠井は思わず身を引いた。うろたえる三上を見上げて、謝りながら顔を拭う手を引き寄せてキスをする。三上が体を緊張させるのを無視してその手を汚したものを舐めとった。

「笠井、」
「……全部飲もうと思ったのに、いっぱいこぼれちゃった」

からかうように言いながら、谷間を伝う精液を指先に絡めて口に運ぶ。

「みかみせんぱい、どうする?」

欲に濡れた胸を三上の膝に載せて、笠井は笑って三上を見上げた。

 

*

 

「夢オチ!」

目が覚めた瞬間三上は思わず口にした。とんでもない夢を見た。恐る恐る布団を持ち上げ、溜息を吐きつつトイレへ向かう。原因ははっきりしている。先日悪友たちとふざけて見たAVのせいだ。女優の名前が中西良子だったのでひやかしながら見たものだが、あまり洒落にならない出来だった。

(パイズリばっかりはなあ…)

夢は夢だ。落ち着くために水を飲みに行った帰り、笠井の部屋の前を通りかかって足を止める。……うん、ない。ついてないはずだ。珍しく休日だが部活のない日で、藤代は小遣いをせびりに実家へ戻っているので笠井ひとりだろう。ちなみに三上は深夜番組に負けて追い出された。ノブに手をかけると鍵はかかっていないので、三上はそのまま中に滑り込む。藤代がいないのを確認してベッドを覗くと、色気のない寝顔がこっちを向いていた。様子をうかがいながら布団をめくって確認、残念ながら夢に見た豊満な乳房はそこにない。いや、残念なわけではないのだ、慌てて首を振る。しかしあのまま夢が続いていればパイズリがあるはずだったのだ。

「惜しい…」
「何がですか…」
「あ」

笠井が三上をにらみつけて目をこする。寝起きであるだけのようだが心臓に悪い。

「朝から何ですか…うわ、5時って」

時間どころではなかったので気づかなかったが、そんなに早い時間だったらしい。道理で寮が静かなわけだ。

「えーと、……夜這い?」
「朝ですけど」
「昨日の分」
「……おそい」

にらむ目を隠してゆっくりベッドに上がる。思ったような抵抗はないのでそのままキスでごまかした。顔を上げて正面から向き合うと嫌でも唇が目について血圧が上がる。Tシャツをたくしあげて手を差し込み、胸までのばして少しためらった。

「…何ですか」
「あ、何でもないです」
「うそ」
「……あれ、かさいさん?」

一瞬で三上に向ける視線が冷たいものに変わる。こうなるとどうなだめても無理だ。俺またトイレで抜くんですか。どいて、の声に逆らえずにベッドを降りる。視線の怖さに思わず床に正座した。

「何」
「イエ、何でもないです」

ベッドに座った笠井は三上を見下ろす。言うまで許さないという態度だ。ちくしょうかわいくねえ、思うのに好きなのだからしょうがない。夢の中でも笠井は笠井だった。

「……また変な夢でも見たんですか」
「ち、ちがいます」
「フーン……」

下ろした足が三上の膝に載る。足の裏で叩かれるのを黙って見ていたが、ふいにその足がさわってはいけないところに落ちた。ぎょっとして顔を上げると笠井がにっこり笑っている。

「足だったらやってもいい」
「エ、あの」
「残念なから、Gカップはないのでねえ?」
「……あの、なぜご存知なのですか」
「中西先輩が自分で面白がってたから」
「……あ、胸なくてもパイズリがいいです」
「踏みつぶすよ」
「鬼ッ!?」

お前はたまには夢を見せてもいいと思う。精一杯の主張をしてみたが、鼻で笑われただけだった。

「せっかくビデオ見て研究したんで、シテいきません?早朝に夜這いにきて何もしないで帰るなんてしませんよね?」
「いや、あの、どうせなら口とか……」

天使のような笑顔が三上に向けられる。もちろん向けたのは天使ではない。

 

*

 

────寮が起き出した頃、朝食を食べに行ってしまった笠井に残された三上はベッドで枕を濡らしていた。夢ならばどんなによかったか。

(ちょっと……ヤバい……)  

 

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