物凄い写真を見つけた
泣きそうに酷い
何だこの顔!!

廊下を歩いて部屋に戻る。
何でか今更ながらドキドキしてきた。
さっきのセリフは?我が侭っぽかった?押しつけがましい?
微妙なラインだといいんだけど。


L  e  t  '  s     m  a  k  e     l  o  v  e  !       4


間宮の部屋の前まで来る。
・・・水槽が増えているのは気のせいだろうか。
ついでの様にいかにも怪しげな黒っぽい紫の布とかもおいてある。

「わーんキャプテーン!!しっかりして下さいー!!」
「・・・・・・・・・」

部屋に戻ると運び込まれたキャプテンが、ゴミ袋の間に寝かされていた。
腕を胸の前で組ませたのは中西先輩ですか。
あの巨漢はどうやら誠二と中西先輩の2人で運ばれたらしい。

「あ、お帰り笠井」
「ただいまです・・・キャプテン大丈夫ですか?」
「大森の記録を更新したよ。すっごい顔だった」

そう言って中西先輩は笑った。と言うか笑いを堪えながら笑っている。
キャプテンの方に目をやると、顔に・・・白い布?

「ちょっと!何縁起悪いことやってるのさ!」
「だって中西先輩が」
「先輩!」
「アハハッだって!」

白い布を取っ払うと、今は眠ったような顔のキャプテン(ちょっと惜しい)。

「誠二、寮母さん呼んでおいでよ」
「あ、呼ぼうと思ったんだけど間宮がアレ片付けてくれない限り無理」
「・・・そうだね・・・」
「てかタク何持ってんの?」
「コレ?・・・あ、持って来ちゃった」

誠二に写真を取られた。
もうキャプテンのことは頭から抜けた様子。哀れだなこの人も・・・。

去年の体育祭の写真だった。
まだ俺と三上先輩の関係は先輩後輩だった頃。
今年のならともかく、何で去年の写真が?・・・さては去年大掃除サボってたなあの人・・・。

「あ、すっげー懐かしい!ピンクだピンク!」
「誠二がチアガールやったときのでしょ?」
「そう!あの時俺中西先輩に脚の毛剃られたの!」
「・・・そういや騒いでたね」
「アレは大変だったねー、途中でやってきた渋沢が何を勘違いしてか怒り出すし」
「だって明らかにSMにしか見えなかったですよ・・・」
「風呂場だったしね」
「キャプテンのお陰で危うく怪我するトコでさー、・・・ってキャプテン!!」

あ、思い出した。
誠二が突っ込んだショックでか、キャプテンが一瞬唸る。
それからゆっくりと目を開けた。

「キャプテン!」
「藤代・・・俺は・・・ウッ」
「思い出さなくていいですよ・・・」

何だか物凄く可哀相だ。
と言うか哀れというか。

「キャプテンしばらくこの部屋からでない方がイイですよ、何か増えてましたから」
「増えて・・・・・・!」





「・・・笠井も変わったよねぇ」
「・・・そうですかね」
「あー、確かに変わったよねー。俺始め人形かと思ってた」
「人形・・・」
「だって顔変わんないからさぁ」
「そうかな・・・」

まぁ確かに
毎日が楽しくはなった。

つまんなくてつまんなくて
頭痛と吐き気と

逃げ出したくて武蔵森に来たけど前より酷くて

いつからなくなったんだろう。
・・・知ってるけどさ。

言うのも癪なので知らないことにしておこう。
騙し騙しやってくつもりだ。

「三上は2年参り来れそう?」
「さぁどうでしょう。今頃電話してるんじゃないですか?」
「あ、一応他言無用ね。俺辰巳にひとりで行くってゆったから」
「どんな感じですか」
「さっき電話してたよ」

「・・・ま、年末だしね」

多少大目に見て貰おう。







「ん・・・あ」

トロトロに溶けた甘い声。
耳から脳まで滑り込んで絡みついて脳味噌全部を占領する。

「笠井」
「・・・は」

キスをやめて名前を呼ぶと鼻から抜けたような声が返ってきて、衝動的に又噛み付くみたいにキスをした。

「・・・せんぱい」
「・・・アレだけ不感症かと疑ったけど今はそんな名残もねぇもんなー」
「不感・・・」

トレーナーの裾を引っ張って手を侵入。
下に着ていたTシャツも捲くって直接肌に触れると、反射的に目を瞑った。

「ま、俺もよく考えりゃよくここまで開拓したわ」
「なッ・・・生々しい言い方しないで下さいよ!」
「ホントじゃん」
「・・・開拓なんかされてませんよ」
「それもそうか、お前自分で足開くし」
「違う!」
「取り敢えず脱げ」
「わっぷ」

強引にトレーナーを脱がせる。 柔らかい髪がぐしゃぐしゃになって。長めの前髪から覗く目にドキッとした。
・・・イヤ、むらっとでも可というか何というか。

「笠井」
「・・・先輩イキイキしすぎ・・・」
「笠井、キスして」
「・・・・・・」

そうして少し躊躇ってから。

初めてしたキスは案外普通に受け入れられた。だからキスだけは結構へ依然としてたりとかで。
だけど初めて舌入れたときに泣かれた。
理由はよく判らない。
マイナスの意味じゃなかったらしいんだけど。

「・・・俺も2年参り行く」
「・・・俺の勝ち」
「誰と賭けた・・・?」
「せいじ」

ぺたりと手の平を腹に当てると、くすぐったそうにクスクスと笑う。
かがんで舌を這わすと途端に余裕をなくして、キュッと眉を寄せてシーツを握った。

「・・・あ」
「ん、爪伸びてない?」
「・・・ん・・・大丈夫です」

「・・・早く正月終わらないかな」
「気ィ早ェって」
「家帰ってもつまんないんだもん」
「えっちできないし?」
「・・・・・・蹴りますよ?」
「・・・スマン」

笠井の両足を思わず押さえつけた。コイツなら本気でやりかねない。
話を逸らそうとして手を動かす。
眉がぴくんと動いて、目が合ったら睨まれた。
ぶるっと震えた体に手を滑らせる。

「・・・あ・・・あァ」



        音
                 声

                        目
   味
             舌


                           時
     体



声とか目とか仕草とか、

もうこぼれ落ちるモノも全部欲しい

 

 


・・・あの。
スイマセン、微エロに掠るか掠らないかと言うぐらいではあるかと思うんですが。どうだろう。
折角タイトルがLet's make love!なのでそれっぽいシーンもね。ええ。
あぁ、でも気持ち的には直訳してください。愛を作るとかそう言う感じで(ひねりも何もナシ)。

一応完結なんですが途中で終わらせた方がスッキリ終わった気がする。(気じゃない)

021226

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