r o a d 1
「・・・間宮?」
前から歩いてくる、アレは多分間宮。
っていうか間違えようもないしな。
言っちゃ何だが会いたくなかったというか何というか・・・。
「あぁ、武蔵森の。・・・水野、アレ・・・連れてンの何?」
隣にいた小島が目を凝らす。
「「・・・トカゲ?」」
それは確かにトカゲに見えた。
犬か何かのように散歩紐をつけて、亀のようなペースで歩くトカゲを連れている。
ふと間宮が顔を上げて、目があった。
・・・睨まれた。と思う。っていうかよくわからん。
次に小島と目が合ったらしく、小島が気配に押されて中途半端に会釈をした。
今度は明らかに、小島を睨んでいる。
俺達にあったのがよほど不満なのか、間宮はトカゲを抱きかかえて走って元の方向へ戻っていく。
「何あいつー、失礼かもしれないけど気持ち悪〜」
「思いっきり言ってンじゃねーか」
「だってさー!」
しばらく口を閉ざして、うつむいて小島は言った。
「気分悪い」
「エ?」
「・・・久しぶりのデートなのに」
「・・・・・・・・・」
「ってアンタが照れないでよ!!」
好きだ。
言えないけど。
決して言葉に出来ないけど。
気持ちは伝わってるよな?
r o a
d 2 ▽
BACK
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||