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「あれー・・・畜生、母さんの地図当てになんねぇ。着かねぇじゃん・・・」

不意に耳に声が飛び込んだ。
その声に反応して振り返るとそこに同じ年ぐらいの男の子が立っている。
辺りをきょろきょろと見て、しきりに時計を気にしていた。待ち合わせ、かな?

「水野、ちょっと待ってて」
「小島?」

いい人ぶる訳じゃない。
でもなんか、ココで行かないと彼はずっと迷ったままの気がしたから。
なんか、空気が頼りないのよねー。誰かさんと同じで。

「どうしました?」
「あっ・・・えと、道が判らなくて」

あら。
・・・人見知りするヒトだったかな?それは突然話しかけたの不味かったかもしれない。
ちょっと動じてるけど・・・大丈夫そうかな?

ほっとけない、ってのはやっぱり性分かなぁ。
面倒だと思ってるのに。

・・・ちょっと、似てるかなーなんて思うのと原因かもしれないけど。
何処かの誰かさんと。
何処が似てるのかいまいち分かんないけど。

あぁ、悔しいけど、好きなんだ。

「何処です?」
「・・・映画館ってこの辺にあります?」
「あぁ、多分曲がるところ間違えたのかな。
 ここからだとこの道を真っ直ぐ行って、マックとローソンが並んでるところがあるからそこを右に」

「一馬!」





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