s t a t i o n 3






「あれ・・・黒川だっけ?」
「・・・郭?」

あと金髪が一人。
迷惑なんだよね、こーいう奴等。人通りの多いところでたむろして。
普段はそう思うけど、知り合い(と言っても話したことはそんなにない)が一人居るのと居ないのとでは印象が全然違う。
自分が結構単純なんだと思った。

「なんやぁ、知り合いか?」
「東京選抜郭英士。お前知っとけよ、ユースの」
「あぁ、」

金髪は俺を見てうなずいた。
だけどあまり関心なさそうに再び空を見上げる。

「何してるの、こんな所で。補導されても知らないよ」
「お前も一緒だろ。
 ・・・別に、ココにいる理由はないんだけどな。だから何処にいても良いんだろうけど」
「ふーん・・・」

黒川とはひょっとしたら初めて話をするのかもしれない。
別にイヤだったわけじゃないけど、機会がなかっただけで。

「つまんねぇんだよ、何しても」
「・・・・・・・・・」
「あ、サッカーは別な」
「・・・それは、感じ方によるんじゃない?
 勉強だって楽しいと思うヒトいるし、サッカーもつまんないと思うヒトいるし」
「まぁ、そうだろうけど。
 ────郭はさぁ、」
「何?」
「生きてンの楽しい?」

俺は

俺は機械的に生きてきた。

「・・・今はね」

一馬が居るから。

一馬と結人が居るから。

「・・・俺も、多分、楽しいンだと思うわ」

それはかなり曖昧なコタエだったけど俺も多分同じ。
俺も多分、楽しい。






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