r o o m
そんなに体力の差はないと思ってた。
「い、やだ・・・っ!」
いとも簡単にベッドに押さえつけられる。
三上先輩を見上げる。未だ暗闇に目が慣れていないから表情は判らない。
でも、笑ってる。
「イヤ?何で?
・・・他のオンナ抱いたから?」
「っ・・・」
「俺がお前のモンだと思ってる?」
俺は貴方のモノだけど
「ふぐっ・・・っん」
隙をついて唇を奪われて。
そんな、触れるだけでドキドキするのに。
頭の芯がとろとろと溶けていく。
触れたところがジンと熱を持って、そこからじりじりと全身が熱くなる。
俺じゃなくなる。
「せんぱ、ヤダッ・・・」
「イヤ?なわけないだろ?」
だってカラダは。
「 イ ヤ ダ 」
手を制して睨みつける。
涙目になっているから多分威力も何もない。
だけど三上先輩の動きが止まった。
その隙に先輩を押しやって部屋を飛び出した。
チッと舌打ちまで聞こえた気がして、だけど本気で走れない。
追いかけてくる足音を聞いても、それが近付いてきても本気で走れない。
だけどなかなか追いつかなくて、遂に寮の外に出た。
イタイ
痛い。苦しい。好き。
何で好きなんだろう。
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